- 冬はどのくらいの大きさで越させる? 本葉2〜3枚が目安
- いつまく? 中間地なら10月中旬〜11月上旬
- 元肥はどれくらい? チッソは控えめにします
- まき方は? 点まきで株間30cm
- 冬越しの防寒はどうする?
11月に入りました。中間地(関東から中国・四国の平地)でスナップエンドウを秋にまくなら、11月上旬までがまき時です。
エンドウの秋まきは、まく日で出来がはっきり変わります。早すぎると冬までに株が育ちすぎて寒さで傷み、遅すぎると初夏の暑さでつるが早く枯れ上がって、収穫できる期間が短くなります。どちらに外しても、あとから取り返すのはむずかしいところです。
そこで、まき時は「冬をどのくらいの大きさで越させるか」から逆算して決めます。目安は本葉2〜3枚、草丈10cm前後です。ここから、まき時、元肥、まき方、冬越しの防寒、連作の考え方を順に見ていきます。
冬はどのくらいの大きさで越させる? 本葉2〜3枚が目安
冬に入るときの目安は、本葉2〜3枚、草丈10cm前後です。エンドウは本葉2〜3枚の若い苗のころがいちばん寒さに強く、氷点下の冷え込みにも耐えます。株が大きくなるほど、伸びた茎や葉が霜や冷たい風をまともに受けて、寒さで傷みやすくなります。

本葉が3〜4枚まで進んでいても、つるが伸び出す前なら、そのまま冬を越せます。草丈が20cmを超えて、巻きひげやつるが伸び始めていたら育ちすぎです。そういう株は、防寒を早めに、厚めにしておきます。

いつまく? 中間地なら10月中旬〜11月上旬
中間地なら、10月中旬から11月上旬がまき時です。Sofarm がすすめるのは、そのなかでも10月下旬から11月上旬です。
11月ごろの気温なら、まいてから本葉2〜3枚になるまでおよそ1か月。12月に入って寒くなると、生育はぐっとゆっくりになります。12月の初めに本葉2〜3枚になっていればよいので、そこから1か月さかのぼってまけば、ちょうどよい大きさで冬を迎えられます。
10月中旬にまくと、秋が暖かい年は年内に育ちすぎることがあります。そのときは防寒を厚めにします。反対に11月上旬を過ぎてまくと、冬までに株が育ちきらず、春の伸び出しも遅れます。エンドウは暑さに弱く、気温が25℃を超えるとつるが急に枯れ上がるので、遅くまいた株ほど収穫できる期間が縮みます。
冬の冷え込みがゆるい暖地なら、11月中旬までまけます。冬の寒さが厳しい地域や雪の多い地域では秋まきにせず、雪がとけてからまく春まきで育てます。
元肥はどれくらい? チッソは控えめにします
エンドウの元肥は、ほかの野菜と考え方が違います。マメ科の根には根粒菌がすみついていて、空気中のチッソを取り込んで株に渡すので、肥料のチッソは少なくて足ります。チッソが多すぎると、つるや葉ばかり茂って莢のつきが悪くなり、うどんこ病も出やすくなります。
かわりに、根の張りや花・莢のつきを支えるリン酸と、株を丈夫にするカリはしっかり入れます。化成肥料で育てるなら、元肥は1㎡あたり成分量でチッソ7〜10g、リン酸とカリはそれぞれ10〜15gが目安です。チッソだけ少なめにします。
Sofarm は化学肥料を使わないので、完熟堆肥と有機質肥料で組み立てます。1㎡あたりの目安は、このくらいです。
- 完熟堆肥 2kg
- 苦土石灰 100g
- 草木灰 50g
- 発酵鶏糞 100g
鶏糞でリン酸を、草木灰でカリを補います。チッソは鶏糞から入る成分3gほどに、堆肥からゆっくり効く分が加わるので足ります。油かすのようなチッソ中心の肥料は足しません。火山灰が積もった黒土の畑(関東に多い土です)はリン酸が効きにくいので、骨粉を30gほど加えます。エンドウは酸性の土に弱いので、石灰で pH 6.5〜7.0 に整えておくのは有機でも欠かせません。苦土石灰の100gは酸性に傾いた畑の目安で、草木灰もアルカリ性なので、前作で石灰を入れている畑なら苦土石灰を半分ほどに減らします。
堆肥・苦土石灰・草木灰はまく3週間前に、鶏糞はまく2週間前に入れます。アルカリ性の石灰や草木灰と鶏糞を一緒に入れると、チッソがガスになって抜けてしまうからです。有機質肥料を入れてすぐにまくと、においに寄ってきたタネバエにタネを食べられやすくなります。日数がとれないときは鶏糞を省いて堆肥・苦土石灰・草木灰だけを入れ、1週間おいてからまきます。足りないチッソは、春の追肥で補えます。
まき方は? 点まきで株間30cm
畑にじかにまくなら、点まきにします。株間30cmで浅い穴をあけ、1か所に3〜4粒、深さ2cmにまいて土をかけ、手のひらで軽く押さえます。押さえるとタネと土が密着して、水を吸いやすくなります。
畝幅は、1条なら60cm、2条なら120cmが目安です。2条にするときは、条間(列と列の間隔)を50〜60cmとります。つるが2m以上に伸びるつるありの品種は広めに、草丈の低いつるなしの品種は狭めにとります。
芽が出るまでは、鳥にタネを掘り返されやすい時期です。まいたらすぐに不織布をべたがけ(畝の上にじかにかけること)して、本葉が開くころまで守ります。適温なら5日ほどで芽が出ますが、11月は地温が下がっているので1〜2週間かかります。本葉が2枚ほどになったら、生育のよいものを1か所2本残し、ほかは根元をハサミで切って間引きます。
鳥の多い畑なら、9cmポットに3粒ずつまいて育て、本葉3枚ほどで根鉢をくずさずに植え付ける方法もあります。ポットでも本葉2枚のころに2本に間引きます。大きくしてから植えると、根づきが悪くなります。
冬越しの防寒はどうする?
ちょうどよい大きさで冬に入った株でも、霜に直接当たると傷んで、欠株が出ることがあります。12月に入ったら冬越しの準備をします。
まず株元にわらや落ち葉を敷いて、地ぎわの茎を寒さから守ります。株元に土寄せするだけでも、傷む株は減ります。北風が強く当たる畑なら、畝の風上側の肩に高さ20cmほどの土を盛っておくと、それが風よけになります。寒さの厳しい地域や、育ちすぎた株があるときは、12月下旬までにトンネル支柱を立てて、不織布か白の寒冷紗をかけます。冬は風が強いので、ハウスバンドなどで押さえておきます。
Sofarm の畑では、2025年の冬は支柱に不織布を巻いた風よけで越しました。1月末の時点で株は順調でしたが、不織布は風に弱く、1月の半ばに一度壊れて直しています。風の強い畑では、不織布をしっかり押さえるか、土盛りの風よけと組み合わせておくと安心です。
連作は何年あける?
エンドウは、連作を嫌う野菜です。同じ場所で続けて作ると、いや地(同じ作物を続けて作ったときに起こる生育不良)で育ちが悪くなり、立枯病などの病気も出やすくなります。
エンドウを作った場所は、2〜3年あけます。有機で育てるなら土壌消毒に頼れないので、年数をしっかりあけることがいちばんの対策です。ソラマメやインゲン、エダマメなど、ほかのマメ科を作った場所も避けます。畑が狭くて回しきれないなら、新しい培養土を入れたプランターで、草丈80cmほどに収まるつるなしの品種を育てます。
秋にまいて、とれるのは翌年の春から初夏です。春につるが伸び始める前に支柱を立ててネットを張り、花が咲いてから20日前後、莢がぷっくりふくらんだらとりどきです。まき時と冬越しの大きさを押さえて、11月上旬までにまいてしまいましょう。